1 旧優生保護法とは何か?
最近、インターネットにおいてもよく見かける「旧優生保護法」というワードですが、みなさんは何のことかわかりますか?
「旧」と名前が付くことからすると、ずいぶんと昔の法律のことだと思うかもしれません。
しかし、この法律は、昭和23年から平成8年まで存在しました。
平成の時代になっても、この法律が存在していたと聞くと、身近な問題であることがよくわかります。
2 何が問題なのか
では、どのような法律なのでしょうか。
詳細を述べるのは控えますが、この法律は、遺伝性の病気を子孫に遺伝させないようにするべく、強制不妊手術等を行うことを認めていました。「優生思想」という、古い考え方に基づく法律です。
今でこそ、こうした法律があったこと自体が驚きですが、こうした規定が憲法に違反すると最高裁判所に認められたのは、なんと2024年になってからのことです。
3 これからについて
今では考えられない法律ですが、つい最近まで存在していたということに目を背けてはなりません。
そう遠くないうちに、被害者の方々への補償金を内容とする救済法が誕生することでしょう。
しかし、被害者の方々の精神的苦痛や悲しい気持ちのまま過ごした時間が癒されることは、そう簡単にはありません。
それでもなお、国が被害者の方に対する救済に動きだしたことには、注目しなければなりません。
当事務所としても、今後の立法に注目し、少しでもみなさまの力になれるよう努めてまいります。